最近、自分が関わってきた分野以外の分野で、自分より圧倒的に先に進んでいる方に合う機会が何度かあり、思うことがあったので日記を書きます。

〇〇の割に

一般的にその人の属性から考えて、何かしらの分野で平均より高いアウトプットを出していると、「〇〇の割にはなかなかやるやつだ」というように見てもらえることがあります。
「〇〇の割に」の〇〇に入るものとして、年齢は最もよくあるものの一つです。

将棋が好きだった小学生時代

昔のことですが、僕は小学生のとき将棋が大好きで、毎日のようにネットで将棋を指していました。今客観的視点を持って思い返すと、僕の将棋の強さは大したことはなかったのですが、当時自分の周囲の環境において小学生にしては強い方でした。

周りの小学生なんて自分の相手ではないと調子に乗っていた僕は、ときどき地域の大人が集まるような集会所的な場所に行っては大人たちと将棋を指し、「小学生にしては強いね」という言葉に満足感を覚えていたものです。しかし、当時少しの努力で周りの人にすごいと言われることで満足してしまい、本をしっかり読んだり、プロの棋譜を研究したりして、レベルアップしていくほどに将棋に対して熱量がなかった自分は、大人たちの中で強い人と対等に指せるほどのレベルには到達していませんでした。

その中で、最初のうちは「小学生にしては強いね」と言ってくれていた大人たちも、だんだんとこの子は小学生にしては強い以上の子ではないと気づいたのか、最初に向けてくれていたほどの興味を持って接してくれることはなくなっていきました。最初は小学生という若さに対して、実力が期待を超えていたのかもしれません。しかしだんだんと実力がそれ以上でもそれ以下でもないと分かってきて、期待を超える驚きもなくなったのだと思います。

どんなコミュニティにおいても、中長期的に周囲の人に与えられるもの(将棋の集会所においては、周囲の人に指導ができるような実力など)がなければ、コミュニティにおける「お客さん」以上の存在にはなれないものです。

最近の話

さて、最近いくつか新しい分野への挑戦をしています。年齢が若めだと、その分野の大物的な方から「若くて威勢のいいやつがいるから会ってみるか」的に時間をいただけることがあります。

大した実績もない割に、大物に警戒心を持たれることもなく会っていただけるのは、自分を含めた10代〜20代ぐらいの若い人(僕はその中ではもはや若くないぐらいの歳に差し掛かっていますが。笑)の特権で、大いに活用してチャンスをつかんでいきたいと考えています。

一方でそれと同時に、何かしらの分野でちょっと同世代の平均点を超えたことによる一点突破で、「若くてちょっと面白そうなやつ」というように興味を持ってもらった場合、最初に期待が高まってしまった分、その分野以外のことなどで未熟な振る舞い・言動をしてしまうと、失望されてしまいかねません。

むしろ、何かしらの分野での一点突破という近道ができるような成果を出しているということは、他の分野で平均的な同世代が経験している経験や知識を得る過程をすっ飛ばしている可能性が高いとすら思っています。
偶然のきっかけで出会ってお世話になった方をがっかりさせてしまうのは悲しいので、中長期的に自分と関わって良かったと感じてもらえるように、還元できるものを増やす努力を重ねていきたいと思います。